居酒屋を出て地上に上がる階段で彼女は少しよろめき私に体を預けた。
そんなに飲んだかなぁ?
そもそもなんでこの子と一緒に飲んだのかな?
酔って鈍くなった頭でボンヤリと思う。

駅とは反対方向に進む彼女に手を引かれながらゆっくり春の夜を歩く。
大きな病院の脇の小道を進むと沿道に咲いた雪柳が続き道しるべの様。
話すともなしに手を繋いで歩く。
たまに微笑みを向ける彼女の唇が赤く光っている。

沿道の雪柳がどんどん多くなり、見えてきた袋小路には信じられないほど群生している。
街灯もないのにそこだけ白くボンヤリ光って浮かんでる様。
袋小路にあたると彼女はどうする?というような目で私を見上げた。

私は問いかけるような彼女の瞳に誘われ体を引き寄せ、むさぼるように唇を重ねた。
そして微笑む彼女のたわわな乳房をほとんど乱暴にまさぐりながら
思考が止まった頭の中でぼんやりもう元には戻れないなと思った。

雪柳は迷宮の入り口、春の夜にだけそのドアを開く。